仏具の選び方 【更新日】
手元供養の仏具を買う理由、考えておきたい事、分骨方法とは
手元供養とは遺骨や遺灰をお墓に入れずに手元の仏具に残す「自宅供養」です。
宗教や家のしきたり等の枠にとらわれずに日常生活の中で故人を偲ぶという、自由で比較的新しい供養の形です。
現代社会では住環境や家族構成の変化など、様々な事情で故人をお墓に埋葬できない、自宅に仏壇を置けないというご家族が増えています。
しかし生活スタイルや価値観が多様化していても「多忙な生活の中でも大切な人を供養したい。故人を近くに感じていたい」という遺族の気持ちは変わりません。
故人らしい供養、そして自分らしい供養ができる新たな送葬方法のひとつとして、手元供養を始める方が年々増えてきています。
手元供養の仏具は、昨今の住宅事情を考えて作られたコンパクトでおしゃれな物が充実しており、幅広い選択肢から自分の好みやライフスタイルに合ったものを自由に選ぶことができます。
ここでは手元供養を始めるにあたって知っておきたい基本知識や、手元供養に必要な様々な仏具についてご紹介いたします。
目次
手元供養の仏具を買う理由は経済、信条、家族構成、住環境、心情的なものと様々です
お墓を持っていないし、今後も持つつもりがない
新たにお墓を建てると墓石据付工事、永代使用料などを含め、経済的に大きな負担がかかります。
ですから新たに自分が入るお墓を建てるくらいなら、そのお金を遺族に残したいと考える方が急増しています。
手元供養ならお墓の維持費もかからないし、予算に合わせた仏具を選ぶことができます。
残された家族に余計な負担をかけたくない
少子化や高齢化、核家族化が進んだ現代社会では、残された遺族がお墓の管理をすることが段々難しくなってきました。
お墓供養を維持するのには、経済的な面だけでなく時間的、体力的、精神的にも遺族への負担は大きく、昨今ではお墓の無縁化も問題になっています。
このように家族構成や生活形態の変化も理由の一つです。
定期的なお墓参りが難しい
生活が多様化した昨今では、故郷や実家を離れて暮らす人が急増しています。
忙しい生活の中で、彼岸やお盆にさえお墓参りに行くのはなかなか難しくなりました。
特にお墓が遠方にある場合のお墓への訪問は、それなりの時間やお金や体力が必要になります。一方、手元供養であればそういった心配がありません。
仏壇を置く場所がない
仏壇を設置するのには、それなりのスペースが必要です。
現在の住宅の限られたスペースに大きな仏壇を置くのは大変です。
手元供養であれば仏具もコンパクトで場所も取らず、豊富にある色、形、デザインの中から部屋のタイプや自分の好みに合わせて仏具を選ぶことができます。
故人をもっと身近に感じたい
手元供養を始められる方達の最も多い動機は、こういった心情的な部分が強いようです。
大切な人を自分から遠く離れた暗いお墓の中に入れるのは可哀想と感じる方もいらっしゃいます。
「しきたりや宗教的な考えに縛られずに、故人の遺志や遺族の考え方を尊重し、遺族の生活に合った供養方法が選べる」それが手元供養の大きな魅力となっています。
手元供養の仏具を買う前に親族の承諾、かかる費用、後の供養方法のことも考えておきましょう
手元供養のメリット
手元供養を選ぶと多くの利点があります。
・供養の費用を抑えられる
・宗教や形式にとらわれない自由な供養ができる
・遺族に余計な負担がかからない
・お墓まで足を運ばずに自宅で供養ができる
・自分の生活スタイルに合わせて仏具が選べる
・故人を身近に感じられ、遺族の心の支えにもなる
しかし当然ながらデメリットや注意点もいくつか存在するので、手元供養を始める前に知っておいた方が良いでしょう。
手元供養では親族のご理解・かかる費用や将来自分が管理できなくなった時の事も考えましょう
家族や親族の承諾
手元供養は、故人の遺志や故人の遺骨を管理する遺族の考えや想いで選ばれるものです。
故人の遺志はともかく遺族の意見は様々だと考えられるので、家族、親戚間での話し合いが必要です。
かかる手間や費用のことも考えに入れる
手元供養を始める時に、仏具など手元供養品はご自身の予算に合わせて選べるのであまり問題がありません。
しかしお墓を建てて維持する場合とは比較になりませんが、手元供養にも必要な手続きや費用が存在します。
将来的なことを考えておく
「大切な人を自分の近くに感じたい」という理由で手元供養を選ばれる方が多いのですが、その故人への思いはあくまでも遺族個人のものであって他の誰かにそのまま継承はできません。
自分自身が供養を続けられなくなった時に故人の遺骨をどうするのか、将来的なことを考えておく必要があります。
手元供養の仏具に納めるのは分骨が一般的。手続きはケースによって変わってきます
先ず、手元供養には遺骨や遺灰を「全て自宅で保管」「一部を自宅で保管」という2つの供養方法があります。
遺骨を全て自宅で供養する
全ての遺骨を自宅で手元供養したい時に特別な手続きは不要です。
火葬のあと家族のもとに戻ってきた故人をそのまま自宅で供養するという方法が一般的です。
すでにお墓に納骨されている場合は、手元供養をしたい故人の遺骨を取り出す手続き、もしくは墓じまいの手続きが必要になります。
遺骨の一部を自宅で供養する(分骨)
自宅で遺族を供養するために遺骨の一部を別に保管するのが分骨です。
分骨した遺骨も自宅で供養するだけであれば特に手続きは必要ありませんが、後に手元供養している遺骨を改めてお墓などに納める時には「分骨証明書」という書類が必要になります。
これは遺骨の身元を証明する大切な書類です。
将来的にお墓に納める可能性があるのなら、火葬場でのお骨上げの時に、既にお墓などに納骨してある場合には墓地の管理者に依頼して分骨証明書を発行しておきましょう。
では、手元供養はどのようなタイミングと手順で始めたらいいのでしょうか。
遺骨を全て自宅で管理する場合と分骨して管理する場合の両方のケースを見てみましょう。
火葬のお骨上げの時に分骨手続きをする
火葬場でのお骨上げの時の故人との別れは非常に辛いもので、「まだ離れたくない」という強い想いから分骨手続きをされる遺族の方が多いようです。
全ての遺骨を手元供養しようと考えている方も、後に事情が変わって納骨することもあり得るので、念のため分骨証明書を発行してもらっておくことをお勧めします。
自宅に戻ってきた時に弔い方法を熟考する
火葬後に自宅に戻ってきた故人の遺骨をそのまま自宅の仏壇で供養するという形です。
全ての遺骨をずっと自宅で保管・供養するのか、骨壷から一部を取り分けて残りの遺骨を納骨または他の方法で弔うのかは、この時に自宅で故人を偲びながら考えることができます。
急ぐ必要はないので、じっくりと考えて自分が納得できる方法を見つけるのことが大切です。
お墓などの納骨から手元供養にする
全ての遺骨を手元供養する場合でも骨壷からの分骨を希望する場合でも、お墓の中に納めてある遺骨を取り出す時には、まず他のご親族から承諾を得ることが大切です。
その上で墓地の管理者に連絡をしたり、分骨証明書の発行を依頼したり、石材店へ墓石を動かす依頼をしたりといった手続きをします。
手元供養の仏具には様々な種類の供養台やミニ骨壷があります
手元供養のための仏具は豊富な色や素材、デザイン、機能性のものが販売されているので、御遺族のイメージにピッタリ合うものを見つけることが可能です。
大切な遺骨を納める骨壷も仏壇に設置するタイプだけではなく、機能性を重視し簡単に持ち運べるミニ骨壷、アクセサリーとして身につけられる遺骨ペンダントというように、用途や好みに合わせて豊富な種類の中から選ぶことができます。
明るい色やおしゃれなデザインのものも多く、悲しみに暮れたご遺族の心を優しく包み込んでくれることでしょう。
手元供養ステージ
手元供養ステージ(ガレ黒壇)
ガレ黒檀の木の温もりを感じられるおしゃれな供養台です。
コンパクトな作りなのに充実した機能性を備えています。
内陣の上部に設置された温かい色調のLED電球は大切な人と過ごす優しい時間を演出してくれます。
スライド式の仏具板はガラス敷きでお手入れ簡単、防火対策にも役に立ちます。
仏具板の下には小物用引き出しも完備されていて、故人の形見や思い出の品、ご供養台に必要な小物も収納できます。
供養台の下部はフェルト加工され、設置時に家具を傷つけない配慮もされています。
ミニ骨壷などを安置するご本尊台は取り外すことも可能です。
ミニ骨壷
ココス
掌にそっと収まるコンパクトサイズの分骨用のミニ骨壺です。
アルミ素材の堅牢な作りとネジ込み式の上蓋が、大切な方のご遺骨をしっかりとお守りします。
艶やかな表情と優しく丸いタマゴ形のフォルムが日常の空間に、 スッと違和感なく馴染み、故人との大切な思い出と共に、ご遺骨をお手元に置いておきたいと思うお気持ちにお応えいたします。
遺骨ペンダント
ソウルジュエリー
大切な人への想いを込めて 身につけられるアクセサリーです。
遺骨や遺灰を納めて大切に身につけられる、「インナーポケット機能」付きジュエリーです。
洗練されたシンプルな形はどんなファッションにも合わせやすく、ジュエリーの名にふさわしい手元供養の形です。
宗教や既存の枠にとらわれない手元供養の仏具は、ご遺族の「大切な人と離れたくない」という強い思いや「いつも身近に感じたい」という故人との関係性から生まれました。
【残された家族の故人を想う気持ち】を大切にする弔いの形である手元供養の仏具は、まさに現代社会の価値観や生活スタイルに相応しいと言えるでしょう。
最も大切なのは、故人を思い偲ぶ気持ちと自分に合った供養の形。ご自身の故人への思いや生活スタイルに合った手元供養の形や仏具を見つけてください。