仏壇の選び方 【更新日】
お仏壇のサイズはお仏壇の種類や設置場所で変わります
新たにお仏壇を購入する場合やご実家からお仏壇を引き継いだ時、やはり一番気になるのはお仏壇の「置き場所」です。
「お仏壇」というと大きくて、どうしてもお部屋のスペースを取られてしまうイメージがありますよね。
しかし最近はお仏壇も様々なサイズの物が販売されています。
お仏壇はそのタイプや家の間取りによって設置場所が決まってきます。
購入してからサイズが合わず安置する場所に困ってしまうことが無いように、あらかじめお仏壇のサイズや種類について知っておきましょう。
ここでは、お仏壇のサイズの種類や正しい選び方についてご紹介します。
目次
お仏壇のサイズはお仏壇の種類によって変わります
お仏壇の種類
まずは基本として、お仏壇には次の3つの種類があります。
唐木仏壇
主に黒檀(こくたん)や紫檀(したん)などで造られ、重厚で落ち着いた印象のお仏壇です。
銘木の美しい木目を生かした造られた唐木仏壇は、耐久性が高いのも特徴です。
金仏壇
白木で造られた本体外側には黒漆、内部には金箔が施された豪華絢爛なお仏壇です。
金仏壇には蒔絵や彫刻など、日本の伝統工芸の技法が集約されています。
浄土真宗ではご本尊「阿弥陀如来(あみだにょらい)」の極楽浄土の世界が表された金仏壇が推奨されています。
モダン仏壇(家具調仏壇)
リビングの家具のようなデザインをしているので「家具調仏壇」とも呼ばれます。
現代の住宅事情に合ったコンパクトなものが多く、一見お仏壇とは分からないオシャレな物もあります。
サイズや形、デザインが豊富なのが特徴です。
お仏壇のタイプ
次に、お仏壇はサイズや設置方法で2つのタイプに分けられます。
床置き型
昔ながらの床に直接設置するタイプの大型仏壇です。
収納台付きなので「台付き型仏壇」とも呼ばれます。
背の高いチェストようなサイズ感なので、お部屋にある程度のスペースが必要です。
上置き型
卓上タイプの「上置き型仏壇」はタンスや棚の上にも置けるコンパクトサイズのお仏壇で、「唐木ミニ仏壇」と「モダンミニ仏壇」があります。
お仏壇のサイズは仏間や床の間に置く場合はその寸法に合わせましょう
お仏壇には一般的なサイズというものはなく、購入する際にはまずお仏壇を設置する場所を決めてからサイズを選びます。
ご自宅に仏間や床の間がある場合は、そのサイズに合わせましょう。
仏間
お仏壇を置くために作られたお仏壇専用のスペースです。
現代の住宅事情では仏間のあるご家庭も少なくなってきていますが、やはり最も適したお仏壇の設置場所と言えるでしょう。
仏間はサイズや造りによって「半床仏間」「地袋付仏間」「三尺仏間(半間)」「一間(六尺)仏間」などの種類があります。
仏間の造りは地域によって異なり、地袋の高さにも違いがあります。
仏間にお仏壇を設置する場合は、仏間の高さや幅、奥行きだけではなく地袋までの高さも測っておきましょう。
床の間
床の間とは和室の上座に床を一段高くして造られた場所で、掛け軸や花を飾ったりするスペースです。
床の間も仏間と同じく様々なサイズで造られています。
実は床の間は最適なお仏壇の設置場所と言えます。
家の中心にある床の間はとても縁起のいい場所とされ、更にお仏壇の天敵である直射日光が入り込んでくることもないからです。
唐木仏壇や金仏壇などの伝統的なお仏壇は、やはり仏間や床の間に置くとしっくりきます。
お仏壇のサイズはリビングの床に設置するか家具の上に置くかで変わります
以前はお仏壇と言えば仏間や床の間にあるイメージがありましたが、居住スペースに和室があることが少なくなった現代では、リビングなどにお仏壇を置くことが一般的になっています。
リビング
家族が憩い、お客様も時を過ごすリビングにお仏壇を設置する場合には、お仏壇のサイズやインテリアとの相性を気にされる方が多いでしょう。
モダン仏壇(家具調仏壇)は、お仏壇のサイズの選択の幅が広く、洋室の雰囲気に合わせたオシャレな造りのものが多いのでリビングにもピッタリです。
タンスや棚など家具の上
家具の上に設置するなら、上置きタイプが便利です。
唐木ミニ仏壇ならタンスや押入れ等の上、モダンミニ仏壇であればリビングの家具や専用台の上に置くといいでしょう。
家具の上に置く時は、平らでお仏壇のサイズに対しての奥行きが十分にある場所を選びましょう。
設置場所によってお仏壇の種類やサイズは変わりますが、まずは手を合わせ易い高さや場所を選ぶことが大切です。
お仏壇は、正座をした時にご本尊が自分の目線よりも上になるように設置しましょう。
お仏壇のサイズの表記は仏壇タイプによって異なります
お仏壇の設置場所が決まったら、今度はお仏壇のサイズ表記を見てみましょう。
お仏壇のサイズ表記
お仏壇のサイズの単位には「号」「尺」「代」の3種類があります。
本来は上置き仏壇には「号」、床置き仏壇には「尺」、金仏壇の場合は「代」が使われますが、最近は全てのお仏壇サイズを「号」で表すことが多くなってきています。
それぞれを分かりやすくcmで表記すると、1号(1寸)=約3cm、1尺=約30cmとなります。
代については、掛け軸のサイズを表す単位から来ています。
上置き仏壇のサイズ表記
上置き仏壇はその高さによって号数が決まります。
例えば14号のお仏壇だと
14号 ✕ 3cm = 42cm の高さのお仏壇という事になります。
14号 高さ:42cm 横幅:約32cm
16号 高さ:48cm 横幅:約34cm
18号 高さ:54cm 横幅:約38cm
20号 高さ:60cm 横幅:約45cm
という号表記が一般的です。
この号数に対する幅はお仏壇のデザインによってかなり異なるので、目安になります。
奥行きは23cm~45cmのサイズのものがありますが、主流は28cm~38cmです。
床置き仏壇のサイズ表記
最近は床置き仏壇のサイズにも尺より号を使います。
床置き仏壇のサイズは高さと横幅で計算され、○○(高さ)×○○(横幅)号とサイズ表記されるのが一般的です。
床置き仏壇の号数は一番長い箇所を測定したもので、号数×3センチが高さになります。
36×○号 高さ:約108cm
40×○号 高さ:約120cm
44×○号 高さ:約132cm
48×○号 高さ:約144cm
52×○号 高さ:約156cm
横幅の号数は10号(30cm位)から35号(100cm以上)と様々ですが、16~18号のサイズが主流となっています。
奥行きは30cmのコンパクトなものから大きいサイズだと80cm近いものもあります。
お仏壇のサイズは扉を開いたときの幅も考えましょう
お仏壇の設置場所の寸法を測る際に注意すべきことは、お仏壇のサイズ表記の「幅」は扉を閉じた状態での幅なので、扉を開いた状態の最大幅も考慮するという点です。
大きいお仏壇の扉は2枚あり、それぞれが二つ折りになっています。
お参りする際その二つ折りの扉を広げると左右に1/4ずつ広がるので、表示幅+1/4幅+1/4幅と計算します。
つまり、実際のお仏壇の幅は【表示幅×1.5】となります。
たとえば60cm幅のお仏壇を広げると90cmの最大幅になります。
もし100cm幅の場所にお仏壇を設置するのなら、表示寸法65cm程度のお仏壇を選ぶといいでしょう。
なお、以前はお仏壇の幅は内寸を基準にしていましたが、最近では分かりやすく最大幅を基準にすることが多くなっています。
最近では様々なサイズのお仏壇が販売されているため、家族構成や居住環境に合わせたお仏壇を選べる時代になりました。
お仏壇のサイズによって仏様への信仰心や故人への敬意が変わるわけではありません。
お部屋の広さや雰囲気に合わせてお仏壇を選び、購入する前にはサイズをしっかりと測りましょう。